カテゴリ
以前の記事
2019年 10月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 11月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 03月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 メモ帳
ライフログ
検索
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2012年 12月 22日
平日の昼間から観劇するなんて、いつ以来だろ。ぜいたくだ。
観られないと諦めかけていた。5月の発表から本を何度も読み返し、映像や写真、レポやインタビューも読んで、観劇した気になろうとしてた。急遽、行ける事になった時のドキドキったらもう。 12月17日(月)仕事の段取りをつけてから劇場に向かう。 シアターBRAVA!の前にはチラシと同じ写真の予想外に大きいパネル。 押し付けがましくないのは、色合いと二人の表情の品の良さからか。 ロビーには金鳥からの真っ白な胡蝶蘭。今回のパンフの中の広告キャッチフレーズは「ときに平安、蚊は不安」。ハイ、いつも遊んでくれてありがとございます。焼き鳥屋さんからの花がものすごく立派。どんだけ通ってんの。 グッズはパンフ稽古版と舞台版両方買って、クリアファイルと13年カレンダーも。合計4600円、想定内。魚せんべいはソルドアウト、残念。 席は一階だがかなりうしろ、端から2番目は初めて。見辛いかと思ったけど、表情が見えないからかえって藤原さんだけに見とれずに芝居全体を楽しめそう(少々負け惜しみ入ってます) 最初に、伴大納言絵詞や信貴山縁起絵巻などの絵巻物の群衆場面が白い紗幕に映し出されて、これから可笑しくバカバカしくも憎めない人間たちの物語が始まりますと、丁寧に説明してくれているよう。 左通路奥から木場さんと大石さんが登場。大きな声にまず驚く。 舞台は本にとても忠実に、しかも芸達者な役者ばかりなのでスラスラと進む。本を読んだ時に聖の長セリフを声に出して読んでみた事があるので、木場さんの流暢なセリフ回しにワンフレーズ毎にうなずいて言葉を噛みしめていた。 大石さんのよく通る声の柔らかさ、大らかな表情。古畑で共演された時にもおっとりとした役が地のように感じられたが、演じている事を意識させない役者さんです。木場さんと一緒にほとんど舞台上におられて、他の役者がどたばたと演じているのを楽しそうに見たり、悲しむシーンでは一緒に嘆いているような表情。舞台端っこに座って無言でも存在感がある。 「血と雪」の段。舞台両側の上の方に電光掲示板があって、シーン毎にタイトルが出て、セリフや歌詞も時々表れるので分かりやすいし、ほぼ舞台と同じ視界に入ってくるので、つい読んでしまう。 藤原成親を演じる辻萬長さんは、少し神経質で園子に振り回されている夫役がハマってる。このシーンだけの登場という、もったいない使い方(後の群衆の中にもおられて目立ってましたが) 園子が写本をよんでいるのか自分の言葉で話しているのか、はっきりさせないのは演出だったのかな。本を見える位置に時々持ち上げてくれれば分かりやすかったかもしれない。 梅の花が上の方にも残って落ち難くてドキドキした。スタッフもがんばっておられる。 そして大竹さんと藤原さんを乗せた日の浦姫の寝所が暗闇の中に現れる。もう見えないうちから、あああそこに藤原さんが居る!ドキドキワクワク一気にミーハー。遠いなぁやっぱり。 お香の匂いはもちろん届かず。 大竹さんの声が小さくてびっくり。マクベスの時には感じなかったが、木場さんや藤原さん達の声が大きいからそう感じたのかもしれない。若さを強調するため声を高めに発しておられたせいかも。(歳を重ねるうちに太く大きな声になっていった)お二人とも15歳に見える聞こえる、可愛いバカップルぶり。 藤原宗親役のたかお鷹さんのオロオロしながら早口で言うセリフも可笑しくて。近親相姦という深刻な出来事も、他人事として見るとこんなにバカバカしくて可笑しいものなのか。本を読んだ時には、こんな題材を喜劇的に扱うなんてふざけていると思えたのに、一言一言が素直におかしくて。キャストやスタッフがいいと本の真意が伝わるものなんですね。 以前、藤原さんの「かもめ」を観た時、時間が経ってから同じような思いをした。他のチェーホフ作品を観ていないので感覚的にしかつかめないけれど、真面目で暗いセリフしかなかった「かもめ」は、怒りや諦めを表に出して、観客には不親切にその喜劇性を汲み取らせた。 井上さんの場合は、とても親切で誠実。誰にでもわかるように喜劇性を提示してくれる。 ただし、よく井上さんの芝居は優しく温かいと評されているけれど、その体の奥の方に怒りを閉じ込めて、楽しく明るい中からチリチリとその怒りが尖って見えてしまうことがある。これは私の独りよがりなのか。 子供ができるとわかって二人が引き離されるシーン。セリフだけ読んだらとても辛いシーンなのに、藤原さんのちらちら日の浦姫を見る首振り運動が可笑しくて(あれは首から肩にかけてこります)笑ったままで終わってしまった。これでいいのか、いいのだ。 「棄て小舟」さすがにこのシーンは笑えない。藤原さんも出てこないし。一幕の終わりを藤原さんが締めくくらないのは物足りないな(本の通りなんだから仕方ないけど)。私のまわりでは泣いている人は居なかったが、大竹さんのセリフをなぞっていると一緒に泣けてきそうになる。 川や海のセットも上手い、歌舞伎のようで、さすがに蜷川さんのスタッフ、舞台転換がスムーズ。 次のシーンの歌や後のシーンで船をこぎながら歌う歌は「十一ぴきのネコ」を思い出させる曲調(あくまでも印象です) ♪ほれぼれするような若者です♪そうそう!とうなずく。が、汚い格好の太郎登場。 後の魚岩シーンの格好より中途半端に汚いほうが汚く感じるのが不思議。でもそばで見たら綺麗なんだろうな〜♪ アイデンティティ、本で読む以上にひつこかった。 そこでですよ、「長命院の鴉」、弓矢を背負った凛々しい太郎登場、うわ〜んカッコイイ〜(次の日に観劇した母の近くの人が思わず「出た!」って言われたそうな。いろんな衣装や鬘の藤原さんが見られて、ラギより変身してるんじゃないか、嬉しい) カラスを三羽射落とすところは手品みたいでした。練習したんだ。全公演上手くいったのかな(弓を射るとみせて後にさっと捨てたそうなby母。いいねやっぱり近くの席は) 資永は、演じていた役者の緊張が伝わってきて、芝居から現実に引き戻されハラハラした。堂々として見えないのは演出だったのだと思う。 日の浦姫と太郎の目が合うシーンは、まるでロミジュリ、あの時よりもビリっときました(ちょっとさぶいぼ出ました) 厨子の仏像に念じながらも、もだえる日の浦姫のシーンは大竹さんの、想像通りの見せ場でした(子供を抱いている時のシーンが一番美しく見えた。立っている時より座っているほうが美しかった)手紙を読んでしまった時の虫のよい解釈も、本人は必死なのに、見ている方は笑えてしまう。 魚名が帰ってきて日の浦姫を後から抱きしめる時、左手で胸を、右手で下腹を触るのにはどぎまぎしてしまった。特に下の方のは(母が観た時は胸だけだったようですが) 二人とも目を突いて血を流すシーンでも、笑う所ではないはずなのに、すらすらと関係を説明する日の浦姫の「二度目だから慣れているのです」の言葉に客席から爆笑。もうこの頃には笑うのに慣れてきて、とまどう気配もなく、皆楽しんでいる、もちろん私も大笑い。血を流して二人苦しんでいるんですよ。身毒丸と比べてしまう。でも笑える。観劇後ゾッとした。 岩に魚名が貼りついている(爆)上手奥からスルスルとそのまま運ばれてきて舞台中央奥に止まる。海の波間から海草を差し出す魚を、持ち手の棒までつかみ取ってしまって悪戯っぽい目を(下にいる)スタッフにむける藤原さん。そのボサボサ頭とむさ苦しいヒゲと太もも露なボロ着のなんとよく似合うこと(爆)出てきただけなのに笑ってしまった。 うおっ、ぎょっ、のセリフの所はちゃんと電光掲示板が表示してくれるから本を未読の人にもわかりやすい(杉村春子さんの有名な言葉も注釈付きだったので、笑いをとっていた) あのセリフの間は絶妙でした。もう、さすが藤原さん。ああいうとぼけた面白さも板についてきた感あり。す、鯉。 「奇跡」の段で、魚名が坊主頭で登場。よく光っていた。頭がより小さく見えて、背が一段とすらりと高く感じる。「私はあなたの目を」のセリフの「私は」の所、あまりにも自然で聞き流してしまった。 魚名が「母上」と言った瞬間、後の病人たちが驚いた表情や怒りの表情をしているのが遠目でも分かる。穏やかに感動している二人とは対照的に、殺気を感じる。 目を開くシーンでは、評判になっている目の演技は裸眼では見えないので双眼鏡を駆使。客席を巻き込んで劇場全体の空気がピンと張りつめた、時間がとても長く愛おしく感じた。演じる藤原さんをもっと見ていたい、もうすぐ終わってしまう。 日の浦姫を抱き寄せながら魚名が二人で舞台奥へ消えてゆくシーンは、身毒丸とは違って親子として穏やかに、でも石は投げられるんだろうなと想像しつつ、背中を見つめていました。 その後はもう藤原さんは出てこないと分かっていても、集中力はとぎれないまま最後のシーン。 本には「帰り支度をした全員が」と書かれていて、蜷川さんはここも忠実に再現。ただ「全員上手と下手に正座して」ではなく、聖たちの後を囲むように等間隔で立っていた。 この等間隔がなんとも気持ち悪い。 これも演出なのか。蜷川さんの年寄りのくどさを感じた。観客はそこまで鈍感じゃない、後の全員と前の観客が聖たちに石を投げ責めていると同時に、観客も責められている。 せめて上手と下手に別れるか、まばらに立って欲しかった。 カーテンコールの始まりで、井上さんの大きな写真。また悔しくなるじゃないか木の上の軍隊。 十一ぴきのネコも日の浦姫物語も、ただでは終わらない。ネコなんて最後は仲間に殴り殺されるんだから、子供向けのミュージカルと銘打ってるのに。木の上の軍隊は他の小劇場系でも上演されているが、どんな芝居になるんだろ、と一瞬思う。 カーテンコールは3回。手をつないで一斉にお辞儀しながら、右の辻さんと何か話して笑っておられた。カーテンコールで楽しそうにしておられると本当に嬉しくなる。4回目もと思ったのに、あっさりと拍手が鳴りやんだ。結構年配の方が多いかな、井上さんの舞台は。 こうやって順を追って書いていると、また色々思い出して楽しくなってくる。 長いメモ!(笑)でもまだ足りない気がする。 芝居は1時5分に始まって4時5分前に終わった。正味2時間35分ぐらいかな。 大きな劇場だったのに、まるで床に座布団敷いて観てるような、小屋か田舎の屋外で観ているような、親しみやすい芝居だった。まるで露地で説教節を聞くような。 珍しく来年1月にもうテレビで放送されるようだ。 映像になると役者の声量も調整されるので、大竹さんの声も皆と同じになるでしょうね。 野田さんが、だから舞台は生に限ると言っておられた。声が小さいと聞き取ろうとして、より集中するのだからと。ああ、終わってしまった。一回きりの体験、芝居ってやっぱり面白い。
by shintoku0
| 2012-12-22 17:00
| 藤原竜也 舞台メモ
|
Comments(16)
Commented
by
りお
at 2012-12-22 18:55
x
003の母さま、詳細なレポートをありがとうございます。
まだまだ観劇に慣れていない私には、母さまのレポートで 初めて気づくことも多く、勉強になります。 来年早々にTVで放送なんですか?WowWowとかかな? 前の黙阿弥オペラと同じチャンネルならいいのになぁ~(笑) 来年の春にも舞台があり、GWに新作映画と、もう楽しみいっぱいですね。
Commented
by
ryo
at 2012-12-22 20:17
x
母さま、皆さま、こんばんは。
母さま、よかった!、観られたんですね~~! しかも、17日マチネ!私もです~~!!あの同じ空間に母さまもいらしたんですね!!私の方は、1階かなり後方、でも上手ブロック通路際でした。実は14日も観たのですが、その時は2階3列目。上からでしたので、最初の館のセットや魚岩の海のシーンでの舞台の奥行の使い方、それに白子や青子のスタッフさんの動きが良く分かりました。そうそう、鴉を射落とすシーンで矢を下に落とされるのも、上からだと見えましたよ。 ここで笑っていいの?と思いつつ、笑って笑って、、、奇跡のシーンでは「お年を、召しましたね」と日の浦の頬に手を差し伸べる魚名に涙が出そうになって、、、でも、井上さんの本には怒りと悪意がありますよね。特に、こまつ座を結成される前の戯曲にはそうだと思います。それは、決して劇の登場人物たちにではなく、客席に座って安閑と舞台を観ている私たち観客に向かっているように私には思えます。 藤原さんは本当に素敵でした、、、弓矢を持った若武者姿で出ておられた時には、ほんっとうに見惚れてしまって。
Commented
by
ryo
at 2012-12-22 20:38
x
長くなりました(汗)、続けます。
そのシーンで、聖夫婦(兄妹)や周りの方たちがいろいろやっておられるらしいのは視界に入るのですが、ひたすら太郎を凝視。おかげで、太郎とまじまじ見つめ合っていた青虫(青鼻?)を垂らした方もしっかりと見てしまいました(笑)。 大竹さんはおそろしく上手い方で、喜劇と悲劇の瞬時の使い分けも見事になさる。井上さんの本も、日の浦のセリフにそれを求めていると思うのですが、稲若と魚名はむしろ笑わせようというよりは、ひたすら真面目にやるが故に、そのシチュエーションと間で笑えてしまう、ということなのかなと思いました。「父兄!」とか「うおっ(魚)」とか。 毎日新聞関西版、今日22日の夕刊に小さくですが写真入りで劇評が出ていました(あ、そうだ、先日の朝日デジタルでの「木の上の軍隊」についての記事、続きを教えてくださってありがとうございました♪)ので、お知らせを。 >りおさま~ 「日の浦姫物語」の放送は、1月29日(火)NHK-BSプレミアムでです。「黙阿弥オペラ」の時と同じだと思います♪楽しみですよね~♪
Commented
by
りお
at 2012-12-23 01:37
x
>ryoさま
NHK-BSプレミアムなんですね~。黙阿弥が見れたということは 「日の浦姫」も見れるということですよね~ヽ(^0^)ノ 1/29今から家中のカレンダーに丸印を入れておかなくては(笑) 嬉しい情報をありがとうございます。(=^0^=)
Commented
by
003の母
at 2012-12-23 09:15
x
りおさま おはようございます。
単なる覚え書きなのにダラダラと書いてしまって(大汗) 読んでくださってありがとうございます。 このメモを書いた直後の22(土)夕方5時25分から5分間、FM東京のラジオ「AVANTI」で藤原さんのお話が聞けたんですが、私の長いメモを読んで聞き逃されたんじゃないかと心配で心配で(大汗) もしそうでしたら、本当に申しわけないです。 ロンドンで割と治安のいい所に高い部屋を借りて二ヶ月半留学していた時、近くに2軒いいパブを見つけて毎日通っていたというお話でした。提供がサントリーでしたし(笑)私はパソのe-radioで聞いたので録音できなかったんですが。 皆さん聞き逃しておられませんように〜(祈) 来年のテレビ放送の件、肝心の事を書いてなくて重ね重ね申しわけなかったです〜(汗) (I'M FLASH!のDVDも来年3月に発売されるようです☆)
Commented
by
003の母
at 2012-12-23 09:15
x
ryoさま おはようございます。
ありがとうございます〜!無事観に行けました。 同じ日だったんですね!しかも後の上手ブロック!!私は端っこのほうでしたが、近かったんですね〜♪ 一階と二階でご覧になられたら、隅々まで観られて堪能されたんじゃないですか♪私はなるべく双眼鏡は使わないつもりでしたが、やはりどんな表情をしておられるのか見たくなって、多用してしまいました(笑)ホントうっとりするほど凛々しくて、藤原さんの方を見てるなぁと隣の人に分かってしまうのが恥ずかしかったのが、もう途中から構わずに凝視してました(笑) 演じる方が真剣にやらないと可笑しいシーンにならないんだって、藤原さんもインタビューで話しておられましたね♪チラチラ日の浦姫の方を見る演技でも、涙を流して情けない顔をしているのにお客に笑われて(爆)こういう演技を思い出していると、スゴイなぁ巾が広がったなぁって、しみじみしてしまいます(変な言い方ですが。笑)
Commented
by
003の母
at 2012-12-23 09:21
x
ryomさまへのレスが長くなったので続けます。
「お年を召しましたね」のセリフ、日の浦が出てきた時に「うわっ、老け過ぎ」って感じたので、心を読まれた気がして、ryoさまとは逆に苦笑いしてしまいました。頬に手をやさしく当てたあの仕草は、まるで自分が触られたみたいにゾワ〜っとして(入り込み過ぎですね) 「父兄!」面白かった〜ホント爆笑しました!!本を読んでいる時はほとんど感じなかったのに、さすがです。 井上さんの心の中に閉じ込めた怒りや悪意(まさにその言葉ですね!)は、何か大きなモノに対するもののように感じていました。芝居を観ている私にもその怒りがあるよね共有できるよねと言われていると。思い上がりかもしれませんが。 ryoさまに言われてハッとしました。こちらが千の目千のナイフを持っていても、舞台の上からも突き刺さっていたの。だからチリチリとした痛みを感じるんですね。
Commented
by
003の母
at 2012-12-23 09:23
x
レス2件では収まらない〜(泣)
舞台の記事は朝日夕刊にも載ったようですが、とってないので見られませんでした。魚名が日の浦姫を抱きしめるシーンの写真が載ったようです。劇評はさんざん読みあさったので、もういいかなと(笑) 舞台を観る前は色んな方のレポも読ませて頂いたのですが、観てからは自分の記憶を大切にしていきたいと、急いでメモを書いおきました。 『木の上の軍隊』が発表されてから、この『日の浦姫物語』を一度は観ておきたいという想いでじりじりとしておりました。本当に観られて幸せです。
Commented
by
ryo
at 2012-12-24 20:48
x
母さま、皆さま、Merry Christmas♪
イヴはいかがお過ごしですか? 母さま、ご丁寧なお返事ありがとうございました。観終わってからいろいろなシーンを思い出し、今までに観た井上さんの本の舞台も思い巡らしたりしています。 井上さんの怒りや悪意がむけられる“大きなモノ”、私はそれを、“世界の状況”とか“日本という国”とかそういったものかと思うのですが、結局それを作っているのは個人個人であって、舞台を観ている私たちもその例外ではないと思うのですね。今回の舞台でラストに現代人に戻った俳優さんたちが出てくるのは、蜷川さんの演出というより母さまのおっしゃるように井上さんの指示。あそこで罪人を非難し石を投げるのは私たちでもあって、井上さんはそれを静かな怒りを込めて突きつけているのではないかと。でも同時に、石もて追われる聖夫婦もまた、私たちなのだと思うのです。罪を犯しても、凡人であり弱い心を持つ私たちは、自分の全てを捨てて懺悔し、その罪をただすこともできない。井上さんの中には、普通の人たちへの厳しい目と愛おしむ目の両方があるような気がします。
Commented
by
ryo
at 2012-12-24 21:20
x
すみません、また長くなりました(汗)。
あの「多分、わたしはあなたの目を・・・」の「わたしは」。本当に自然でしたよね。お稽古の映像があったので、最初の時、ちょっと身構えてしまった(笑)のですが、ごくさらりとおっしゃって、もちろん“すかして”でもなく、意識して“まるく”でもなく。この段のお坊様姿が、思いのほかお似合いでした。 とってもとっても寒いクリスマスになりました。藤原さんはどうお過ごしなんだろう、と思いながら、、、皆さま、ご自愛くださいませ。
Commented
by
003の母
at 2012-12-25 08:52
x
ryoさま メリークリスマス♪
寒いですね〜!母と大きなケーキを半分っ子して胃もたれ気味のクリスマスです(笑) 上のレスでryomさまになっておりました(滝汗)ごめんなさい。 実は私もこれまでに観た井上さんの芝居を思い出していました。特に黙阿彌オペラは御恩送りという言葉が生暖かく思えて、もっとヒリヒリした怒りを受け取ってしまったので、日の浦を観てからより一層その思いが強くなって考え込んでいました。 黙阿彌オペラの事になってしまいますが、子供を捨てなくてはならない人たち、子供を殺されて抗議して牢屋に放り込まれた五郎蔵、外国に作品を侵略されそうになって悩む新七、悲惨な状況を自分たちの力ではどうする事もできず、死にきれず、お上を打ち壊す事もできず、お上になる事もできず、勝手に決められた枠の中で生きてゆくしかない市井の人たち。それでも幸せそうにしている。 捨て子を拾って笑顔で終わるものの、歯がゆさを感じずにはいられない終わり方でした。どうしようもなく愚鈍で生命力があって、でも上を変える事はできない。 この間の選挙で私が投票した候補者や政党は惨敗して、なんの力にもなれなかった。自分もあの登場人物たちと同じなんですよね。
Commented
by
003の母
at 2012-12-25 08:53
x
また長くなったので続けます(だらだらとすみません)
その点、日の浦姫物語は十一ぴきのネコと同じように笑顔では終わらない。石を投げ、投げられる。分かりやすいエンディングでした。時代が変わっても全く色あせていない。変わっていないというのは、今生きている私たちも昔と変わっていないということで、情けないことなのかもしれません。原発はなくならないでしょう、消費税は上がってムダな事に使われる、オスプレイは飛び続ける。こんな怒りと舞台から受けた印象が共鳴してしまいました(苦笑) そんな自分がいる一方で、稲若太郎魚名の凛々しい姿にうっとりニヤニヤしている自分がいる。可笑しいです。 お坊様の姿、あの東京大空襲の時の坊主頭と違って、とても似合っておられました。また思い出すことが次々と現れて、当分楽しめそうです。
Commented
by
みしま
at 2012-12-28 11:05
x
こんにちは♪
003の母さんが日の浦姫を観られて本当に良かったと安心しました。私は19日に観てきました。カーテンコールで、竜也君と大竹さんが、蜷川さんをひっぱり出してくれたのですが、実は私は蜷川さんにお会いするのは初めてでしたので、ちょっと涙ぐんでしまいました。 最近観劇時は新鮮な想いを感じたくて、ネタばれどころか本も読まずまっさらの状態だったので、冒頭、米田庄が浜通り、いわきだと知ってまず驚きでした。奇跡のシーンはベンハーが想い起こされたのですが、井上さんが大団円で終わりにしなかったのは、やはり皆様の感想の通り、様々な事を考えさせ、後からも色々想い起こさせる終わり方だった思います。今年一番の充足を感じて帰ってきました。 私は子供の頃、ぴょっこりぴょうたん島もてんぷくトリオも大好きで、いつもただただ笑って楽しんでいましたが、本当は毎回宿題を出されていたのではないかと云う気がしています。今までその宿題に本当には真剣に向き合って来なかったと感じています。「さあどうする。」と言われた様に思えてなりません。
Commented
by
003の母
at 2012-12-28 16:32
x
みしまさん こちらへもコメントありがとうございます♪
大楽をご覧になられたんですね♪舞台上の蜷川さんは見た事がないんですが、藤原さんの熱演に満足してニコニコしておられる蜷川さんを目の当たりにしたら私もウルウルしてしまいそうです。母はムサシ大楽で蜷川さんと井上さん(この時が最後だったんですよね)を見てるんですよ、羨ましい〜 日の浦のチケットが発売された時期はもう、観劇できる体調じゃなくて、半ば諦めていました。だから本を何度も読んでいたんですけど、実際に舞台を観て初めて、書かれた一行の意味を理解することになりました。蜷川さんは一行一行を精確に井上さんの意図を汲み取って観客に見せてくださった。何度も読んだのに何気なく読み流していた部分が沢山あったんですよね。 演出家って凄い(苦笑)それを実現する役者も凄い。正直言って、大竹さんのネチッとした演技が芝居によっては気になってしまうんですけど、この舞台ではとても良かった。偉そうな言い方ですが。 藤原さんの舞台を観られて本当に良かったです。 カーテンコールで井上さんの写真が出てきた時、ドキっとしました。優しいけれど厳しい目をしておられる気がして。 さあどうしよう。。
Commented
by
マンゴー
at 2013-01-05 23:12
x
観劇され、本当に本当に良かったです!!
拝見して、その如実な描写と記憶力に驚きました。 素晴らしい~っ! そして、私の観劇の記憶も鮮やかによみがえってきました。 ありがとうございます。 木の上の軍隊も、無事観劇が叶いますように…
Commented
by
003の母
at 2013-01-15 13:57
x
マンゴーさん、こんにちは!!
こちらへのコメントうっかり見逃しておりました。申しわけないです。今ごろですが、ありがとうございます!! 観劇しても昔のようにじっくりあたためてから感想を書くということがなくなりました。コメント欄で、たしか黙阿彌オペラの時だったと思いますが「がっかりしました」と一言クレームを下さった人がいて、それ以来どう書けば角がたたないか、自分の気持ちを素直に表現できるか、迷ってしまって、こういうメモばかりになっています。 それなのに褒めてくださって、こちらこそ本当にありがとうございます。 木の上の軍隊、無事観られますように。 またマンゴーさんの感想もお聞かせくださいませ。 レス遅くなってすみませんでした。
|
ファン申請 |
||